『クレープ紙』とは?
表面に凸凹(立体的なシワ模様)を付ける加工をほどこした紙です。
似たような種類で、型に押し付けて凸凹模様をつけるエンボス加工がありますが、クレープ紙の場合は1枚1枚に個性があり、同じ模様はありません。柄無しであっても、フラットな紙に比べ紙自体に表情があり、和紙のような雰囲気もあります。
なぜクレープ加工する?
簡単に言えば、紙の強度を増し、包装する品物に馴染みやすくする(=包みやすくする)ためです。
和紙のような風合いが生まれ高級感が出る、など、見た目上のメリットもあります。
強度が増すってどういうこと?
ピンッ!と張った紙には「伸び代(のびしろ)」がありません。その為、一定以上強く引っ張たり包む物の角に当たる等で紙が破れてしまいます。
一方、立体的なシワ模様が付いたクレープ紙には紙自体に適度な遊びが出ます。紙の形や大きさが変わる程ではありませんが、シワの部分が伸び代となり、包む際に少し引張ったり、品物の角に当
たる等の衝撃にも破れにくくなります。
また、クレープ加工に必要な樹脂の使用によっても、加工前の物に比べ、強度が増すといえます。
なぜ、包みやすくなる?
先述の通り、クレープ加工によってもたらされたシワは伸び代となります。
ラッピングシーンで登場するのは、四角い箱ばかりではありません。筒状、ハート型、球形のものなど形は多種多様にわたります。タックを取るなど、ラッピングテクニックも工夫されてはいますが、クレープ加工をほどこしていると、紙そのものに多少の伸縮性が備わるため、球形などカーブした物を包む際にも、紙自体が形に馴染み、フラットな紙に比べ包みやすさがアップすると言われています。
明和屋の歩み
当店を運営する明和紙工は、昭和52年から30年余に渡りクレープ加工をメインに営んで参りました。
始まりは電線やゴムといった工業用資材を包装するためのクレープ紙の製造でしたが、20年以上前に現在ではポピュラーな、2枚のカラー原紙を貼り合わせてクレープをかけたラッピングペーパーを開発。開店祝でもよく贈られる、鉢花などのラッピングペーパーとして売り出しました。
元々、工業用包材としてのクレープ紙製造をしていたこともあり、紙を貼り合わせたり、糸を挟むなど強度を増す技術があったので、「ただ綺麗なだけ」ではなく、実用に耐えうる強度・品質を持った商品として現在も流通しています。
質へのこだわり
当店で扱うラッピングペーパーやランチョンマットはすべて、このクレープ紙を使っています。
紙を漉く段階で染めているので、水に濡れて色がにじみ出る心配もありません。
クレープ加工〜包装まで、全て自社で行っております。安心してお使いいただける日本製です。